集団でのカラオケに対する価値観が人とズレていた
あなたはカラオケに何をしに行きますか

まだ時代は「1人カラオケ」という考え方が浸透していなかった頃、音楽がとても好きな私は友人とカラオケに行くのがとても大好きな少年でした。
私は同じ音楽好きの友達と週に何回もカラオケに通い詰め、流行りの歌やお気に入りの歌をいかに上手に歌いこなせるかを競い合い、高めあう良い時間を過ごしていました。
歌を覚えて上手く歌うことが楽しい
次のカラオケまでに新しいCDを購入したり、レンタルしたりを繰り返し、歌詞カードを見ながらひたすら新しい曲を覚える事を繰り返し、
気づけば歌える曲のレパートリーは余裕で300を超えていました。
人間ジュークボックスだね!
そんな歌が心から好きな少年も成長し、大学生になるとサークルやゼミなどの付き合いで飲みに誘われ、二次会でカラオケに行く機会が増えてきました。
サークルやゼミの仲間と共に行くカラオケは、そこそこ楽しむ事が出来たし、女の子と一緒に行けるのでいい時間だと捉えていましたが、
若かりし頃の私には1つの疑問が生まれました。

カラオケで貴重な自分の番を無下にする人間の存在
歌えない曲や覚えていない曲を歌おうとしたり、自分の番なのに人と一緒に歌ったりする人間の存在。
「カラオケ」という場は私にとっては勝負の場で、今までに歌いに歌いまくった歌を披露する場だとばかり思っていた私にそんな存在は衝撃でした。

この人はカラオケに何をしにきているのだろう?
せっかくきた貴重な自分の順番を歌えない曲を入れたり、人と歌ったりして何が楽しいのだろうか?
カラオケの楽しみ方の概念が全く違ったので、とても戸惑ってしまったんだねえ
そんな私が集団でカラオケにいくという空間の楽しみ方を知るのはもう少し後になります。
一緒に行くメンバーで楽しみ方が変わる。色んな楽しみ方を覚えたら、よりカラオケが楽しくなった!!
出会いや成長により音楽の向き合い方も変わる
その後、「1人カラオケ」という楽しみ方も随分と浸透し、無事に私は歌に打ち込み続けることができました。
20歳を過ぎ、ドラムを始めると、リズム感が付き、歌という方面とは別の方向から音楽と向き合って音楽がより好きになりました。
音楽もドラムも歌も大好きだった私ですが、ドラマーとして音楽に向き合い続け、良いボーカリストと何人も出会ってしまった私は、いつの間にか歌う事からは疎遠になっていました。
数年後、嫁となる人間と出会い「大人しくドラムだけしてなさい」というお言葉を頂き、今こそ余り歌っていませんが、歌の代わりに太鼓を通じて音楽に対して片想いを続けています。